三角形モデル 一体感へのステップ~相互依存の段階
相互依存
全般的ニーズ:他の人たちや受け取ることに対して自分自身を開くこと。大切な人の真実のパートナーになることや、身近な人たちとパートナーを組むことなど、一般的に人や世界とのパートナーシップに関わること。
全般的怖れ:他の人たちを助けることができない、世界を救えない、自らのギフトを与えない、目的を生きない、天命を受け取ることができない。
抜け道:女性性の側面を受け取ること。するともっともっと与えられるようになり、もっと高いレベルの絆、パートナーシップ、目的や創造性に到達することができる。
自立から相互依存へと進むのは、意識の上で非常に過激なシフトです。自分で物事をするということから、他の人たちとのパートナーシップをとるというある種、初歩的な段階へと戻ることです。しかしこのレベルのパートナーシップは世界を今までとは異なる視点で見ます。犠牲や浸り込み、反逆、自己攻撃が少なくなり、反対におもしろさ、楽しさが増し、自分のことを軽くとらえ、ユーモアの持つ癒しの威力を思い出すことができます。この世における関心事は今やつながることであり、なすべき仕事を果たす、ということになります。ただし、人類と自然にとって受け入れがたい代償を支払ってまでも仕事を果たすということではありません。私たちの反応能カ、慈愛、自然とのつながりが高まるに従って、私たちの成功にはまわりの人の成功も含まれるようになります。
自立の段階では、潜在意識(受精以降に埋め込まれた問題や感情すべて)から出てくるパターンを扱いますが、相互依存の段階では、主に無意識と魂のパターン(受精以前から埋め込まれていた問題や感情)で、私たちの人生のパターンを作り出すものを扱います。私たちの無意識には、両親や先祖から代々受け継がれてきたパターンも含まれていますし、私たちの持っているライフストーリー(あるいは比喩が好みであれば、前世のストーリーと呼んでもいいでしょう)からのパターンも含まれます。これらのライフストーリー、“前世ストーリー”や神話が現在の人生の土台になっていて、マインドはこうしたストーリーを使って、人生という旅の展開を語っているのです。これは、私たちが人類の集合意識から受け継いでいるマインドです。
相互依存の段階では、自分自身や身のまわりにいる人たち、そして神との関係が深くなっていくのを体験します。前に進むに従って、感情と痛みが心の奥深くから表面化してくるでしょう。解消しないと、病気やケガなどにつながる可能性のある強い感情を取り扱います。想念に中立はなく、実際には想念が私たちの住んでいる世界を作っているのだと気づき、自分が持っている想念に責任を持つようになります。想念は私たちを生きることや創造性の方向へ連れて行くか、死と破壊の方向へ連れて行くかのいずれかなのです。
相互依存の方へ進むと、人間関係の持つ霊的な教えを理解します。神や他の人たちとの関係は初めからあるもので、他の人たちと関係を持っていないということは、存在することをやめるということです。相互依存は悟りの角へとつながる道です。私たちはみな同じ布の一部であり、同じ布の糸であり、そこにあるすべての状態の一部であると気づくと、そこには、ただひとつの私たちがあるだけです。
フレンドシップ―相互依存の第一段階
中核のニーズ:真の友情の輪を広げていく中で、真実の友とパートナーになりたい。
中核の怖れ:友だちの助けを求める声に応えられない、真の友だちではないということ。
抜け道:多くの人たちのよりよい友だちになること。友情の成果を楽しむこと。
この段階では、友情の威力と喜びが、人生に流れを作るのだと気づきます。パートナーや同僚、家族や身近にいる人たちとの友惰を築きます。この段階の終わりに近づくと、全世界の友だちになります。
リーダーシップ―相互依存の第一段階
中核のニーズ:助けを求める声に応えるため、社会の真実のリーダーになるため、自己攻撃とパーソナリティの自意識を越えて、ギフト、オ能、チャンスを受け止めたい。
中核の怖れ:犠牲や反逆で、真実の本質を生きていない、ギフトを受け止め、与えていない、流れにのっていない、リーダーの位置についていない、受け入れてもらうには、愛してもらうには十分ではない、完壁ではない。
抜け道:他の人に手を差し伸べ、助ける。反応する、他の人たちや天から受け取る、インスピレーション、流れに乗る、幸運、自発性、才能豊か、直観、誉めることと感謝。
リーダーシップは助けを求める声に反応することです。リーダーとは誠実さとともに抵抗しがたい魅力を持っているビジョンの人であり、ステップアップし、全体のために自分本来の位置につきます。
ビジョン―相互依存の第二段階
中核のニーズ:自らの目的を生き、自分の限界を超越したい、スターになるほどに自分自身を全面的に与えたい、偉大さを表現したい、ビジョナリーとして生きたい。
中核の怖れ:悲劇への怖れ、ひどい感情的痛みへの怖れ。
抜け道:自分自身を全面的に与え、開き、恩恵の通り道となって、より高い次元から受け取る。人生の大いなる怖れを癒す。男性性/女性性、霊的/物質的、明/暗、善/悪、生/死など、並列している力を一緒にして、二元性を癒し、より高い霊的現実をもたらす。
ビジョンの段階では、創造的な力が手に入ります。ビジョンまで来ると、自分自身を全面的に与えることでもたらされる一種の変性意識を体験します。次にやってくるのはシャーマニックな力を使って現実に架け橋を作る状態です。この中では、物事が魔法のようであり、より高次のパワーや力が私たちを通して流れるのです。ビジョンのさらに高い段階では、天賦の才、人類のためのさらに大きなギフト、新たなビジョンがもたらされます。最終段階では、私たちは霊的ビジョンに達し、現在の現実を越えて、物事を見る能力が現れます。
この段階では、スター、ヒーロー、天才、ビジョナリー、ヒーラーとして私たちは生きています。とても創造的に生きているので、超能力、芸術性、またヒーリングのギフトが現れます。私たちがシャーマニックやスピリチュアルなビジョンを通じて、生存していく上での制約(死、苦しみ、加齢など)を越え、時空間の法則を超越することができるようになるまで、どんどん制限を超越していきます。
マスタリー―相互依存の第三段階
中核のニーズ:いつもセンターにいたい、天と地上の架け橋になりたい、中核のシャドーを癒したい、原初的な罪悪感、無価値感を超越し、忙しさ、全般的な補債行為、非効果性を克服したい、観念や自己概念を減らし、より天と自己とを同一視したい、行動するより、そこにあるがままでいるという状態になりたい。
中核の怖れ:非効果性、無価値感、失敗感。
抜け道:清らかさ、センタリング、神の安らぎ、天と永遠(時間のない場所)への扉を開く、日常世界をより次元の高い世界と再び結びつける。
マスタリーの段階では、世界を絆や結びつき、愛といった観点で見ます。あらゆることが努力なしで、簡単になります。というのも、恩恵のレベルで生きていて、自然とも一体となっているからです。より多くの美しさを体験し、人びと、生物、聖なる存在と完全に共に在り、永遠の恩恵が私たちの内面で開花します。私たちは物事や人びとの核心を見ることができ、なにが大切かをコミュニケートします。もっと楽しくなり、ユーモアや他の人たちの中にある神との触れ合いを楽しむようになります。なぜなら、思考が働いていないからです(必要な答えは直観的にすぐに受け取るのですが)。マスタリーでは、私たちは幸せ、愛、恩恵、平和、救済のストーリーを生きています。
マスタリーでは、本当の意味で自らの身体とつながるようになります。その時、初めて私たちは肉体を超越し、私たちが魂で、精霊に戻っていく旅の途上にあるのだと認識します。ここでは世界を救う必要など何もありません。なぜなら世界そのものがそこにないからです。そこにあるすべては、私たちの内面にあり、自らの中にあるものを癒すことによってマインドのあらゆるレベルの分離を癒すことができると知っています。この段階では、自らの愛を他の人たちに放出します。
マスタリーの段階で、深いところにある罪悪感と無価値感を放棄すると、自然な副産物として、その罪悪感を埋め合わせるために物事を“する”という必要性を手放すことができます。私たちは、内なる指示やガイダンスに耳を傾け、最終的には神の声に耳を傾けるので、もっと効果的になります。ただそこに現れ、その仕事が私たちを通してなされるがままにするだけです。
三角形のあらゆる段階を、絆を妨げている障害として見ることもできます。それぞれの段階で、ニーズや怖れを越えていくと、私たちは他の人たちとのより大きな結びつきを受け取り、他の人たちや神との関係を認識するに至ります。このレベルの人間関係はそれまでにもずっとそこに存在していた関係なのですが、痛みや幻想のために、見えなかっただけなのです。