ビジョン心理学のメソッドとテクニック~表面意識、潜在意識、無意識レベルの層に働きかける②
・フォーカス・パーソンを見つける
共時性を使い、ひとりのセミナー受講生を選び、参加者全体のための癒しにフォーカスするというユニークなメソッドです。このフォーカス・パーソンのプロセスがグループ全体のプロセスの反映です。そのフォーカス・パーソンが癒され、前に進むにつれ、グループ全体の プロセスも同じように変容の流れが生じ、展開していきます。
・目的を見つける
自らの目的を発見し、受け止めると、たいていの問題は解消します。それでもなお問題が残るのであれば、それは、私たちが自らの目的を果たすためのレッスンを学ぶ上で、是非とも 解決しなければならない問題です。
・許し
恨みつらみを手放すにつれ、他の人たちとの絆が修復されます。癒しの中心的な原則であり、ここから多くのメソッドとテクニックが生まれています。
・与えること
問題が存在しているのは、私たちがその状況に与えていないことが何かあるからにほかなりません。それが何なのかを見つけ、それを与えると、問題は解消し、その分野で私たちは受け取り始めます。与えることは、人間関係を癒すエクササイズの重要な要素です。
・投影を癒す
通常はネガティブな性質ですが、私たちは自分の中にそうした部分があるということで自分自身を批判し、その部分を抑圧し、それをだれか他の人にはりつけています。その部分を自分のものとして“取りもどす”のがこのメソッドです。他の人のふるまいを批判してきたのですが、深いところでは、私たちは自分がそんなふうにふるまっている(補償行為からまったく反対のふるまいをしているかもしれませんが)と思っています。それに気づくことで、その相手の人を慈愛の気持ちで見ることができます。その人を批判する代わりに、ネガティ ブな性質が消え、新しいレベルの絆が確立されるように、サポートすることができるようになります。
・シャドーを癒す
シャドー的人物とは、私たちが嫌いな否定的自己概念であり、それを周囲にいるだれかに映し出しています。このシャドーを癒すためには、いくつかの異なるプロセスを使うことができます。
・統合
問題はすべて葛藤の表れです。癒しはみな、異なる意図、ゴール、感情やマインドの部分を一緒につなげることと関係しています。統合が起こると、統合されたエネルギーはポジティ ブになり(たとえネガティブなエネルギーであっても)、双方の世界の最善の部分が表れます。そのようにして、かつてネガティブだった部分は今やワクチンのようになって、将来やってくるかもしれない類似のネガティブなことに備えることができます。
・直観メソッド
マインドの中にある答えや導き、隠れた要素を探し出すための手法です。単純に“もしわかるとしたら……”と、尋ねるだけでいいのです。催眠療法と同じ威力があり、抑圧して、埋め込んでしまったもので、癒しの準備ができている課題を発見することができます。催眠療法をやってもいいのですが、この直観的メソッドは、私たちの意識を通して、簡単に、そしてシンプルにできるものです。
・ジョイニング
高次の愛を直接体験し、感情を浄化し解放することを通して愛以外のものと直面し、それを洗い流すという手法です。ジョイニングは二人の人が向かい合わせになり、視線を合わせて行うことが多いです。ビジョン心理学のセミナーでは、セミナーのトレーナーと受講生との間で行われることもあれば、受講生同士で行うこともあります。一体感の体験を通して、分離が真実ではなく、人間同士はつながっているのが真実なのだとわかると、受講生は目の前 の人を自分自身として体験します。ジョイニングをすることにより、何層もあるネガティ ブな感情が落ちてなくなり、愛や恩恵の体験が大きくなります。感情的癒しというミラクルが起きるまでに愛の体験が拡大します。ミラクルを体験することで、ものの見方がそれまでの水平的な気づきから、神の意識とのつながりが感じられる垂直的な気づきへと大きくシフトしていきます。
・リーダーシップのメソッド
自意識、自己攻撃、ネガティブな感情や何層もの問題を抜けて前に進むという方法です。ネ ガティブな感情や状況に直面したら、シンプルに“だれが私の助けを必要としているのだろう?”と自分に尋ねてください。その時頭に浮かんだ人に対して愛を送るだけでもいいですし、なんらかの方法でその人を援助します。私たちを引きとどめていたものよりも、その人のことを大事にすることによって、私たちは自己攻撃や自らの痛み、あるいは問題(の少なくとも一層)からぴょんと抜け出ることができます。