家族と人間関係~ロマンスの段階
人間関係を理解する
どんな人間関係もユニークであり、それぞれが学びに誘う独自の力と落とし穴を合わせ持っています。しかし、進化の段階とステップに従って進むという点では、どの人間関係も同じです。それぞれの人間関係が癒すべき特定の課題を浮上させてくれます。こうしたレッスンを学び、前に進むと、個人としても、またカップルとしても私たちは成長することができます。
ロマンスの段階
ロマンスの段階は人間関係の初期に発生します。とりわけそれが男女関係になると、その関係の味わいがこの時期に集約され、美しさ、楽しさ、純粋なる喜びなどを私たちは余すことなく体験します。このあと物事がうまくいかなくなると、私たちはしばしばこのロマンスの時期をなつかしくふり返ります。ロマンスの段階は男女関係の可能性を見せてくれる理想として示されますが、関係を完全に変容させると、その可能性が現実のものとなります。
どんな人間関係でも、初めは私たちを特別だと感じさせてくれる人を相手に選びます。それが男女関係であればなおさらです。だれもが自分は特別だと思いたいのです。ロマンスの段階ではそのニーズが満たされます。それでも特別さはエゴの欲求であり、愛ではありません。特別さに基づいた関係から愛に基づいた関係に変容させること、つまり受け取ることでなく、与えることに基づいた関係に変えることが、男女関係を変容させるということです。そうすると、その関係の真の目的に気づき、関係が成功するようになります。
新しい関係を始める時、完全性への希望が生まれます。新しいパートナーとその人がもたらすギフトによって、私たちはひらめきを感じます。そしてパートナーが私たちを満たし、私たちに欠けているところなど何もないと思わせてくれるだろうという幻想を私たちは抱きます。どんなロマンスもその核心にはこの幻想があるのです。これが最初のころ接着剤のように私たちを引き寄せ、二人を結びつけています。しかしあとからでも、私たちはこの目標を愛、癒し、幸せ、そして二人の関係ならではのユニークな目的を成就させることへと置き換えることができるのです。
最初の段階のロマンスと幻想が消えるにつれ、それに代わって失望とフラストレーション、権力闘争が出てきます。二人の関係を欠けたところのない完全な状態にするためには、新しいゴールを設定しなければなりません。ロマンスの段階が終わったからといって、関係が終了というわけではありません。ましてや、愛がなくなってしまったわけでもありません。ロマンスと愛は同じではありません。ロマンスは男女関係の理想的なビジョンを表すもので、それは私たちを力強い、情熱的な感情で満たしてくれます。こうした感情を私たちはばしば愛と勘ちがいします。もっともこうした感情のおかげで、私たちはパワーを得て、先で私たちを待ち受けているもっと大きな試練の段階を抜けていくことができます。