信頼
「信頼していたのに裏切られた」とか「信頼しているから裏切られないでね」といったことを聞いたことはありませんか?
私自身、言ったことも言われたこともあります。私たちは『信頼』という言葉を普段からよく使っています。
ビジョン心理学を学び始めて気づいたことは、人に裏切られたという体験をした時、「本当に自分はその人を信頼していたのか?」ということでした。
表面的な意識では、信頼していると思っていても、実は潜在意識では信頼していなかったことが多かったことに気づきはじめたのです。
例えば、妻が夫に
「私はあなたのことを信頼しているのだから、絶対に浮気しないでね。不倫したら絶対に許さないから!!」と言う時、本当に妻は夫を信頼しているのでしょうか?
例えば、親が子供に
「お母さんはあなたが良い子だと信頼しているから、けっして万引きしたり、悪い子と遊んではいけませんよ!!」と言う時、本当に子供を信頼しているのでしょうか?
私たちは、『信頼』という言葉を使って人をコントロールしようとします。
コントロールの下には、ネガティブなことが起こるのではないか、という『怖れ』があります。
その怖れがネガティブな現実を引き寄せてしまうことが多いのです。
そして「信頼していたのに裏切られた」ということが起こるのです。
信頼していたのではなく『怖れ』ていたのです。実は相手を疑っていたのです。
真の『信頼』というのは、マインドのパワーをポジティブな方向に向け集中して使うことです。
信頼があると、人間関係も人生も、幸せの方向に展開していきます。
信頼は私たちのケンカ、対立、怖れ、心配、ストレス、不安を癒してくれます。そして人間関係の絆を回復させてくれます。
現在、世界中で、不安、不信、対立が拡大しています。
このような時期だからこそ、あなたの愛する人に向けて、心からの『信頼』を向けて下さい。『信頼』というのはマインドのパワーです。あなたが持っているパワーです。
あなたが大切な人、愛する人に信頼を与えるには、まず「自分を信頼し始めること」です。
今日は、自分を責めるのをやめてみましょう。
自分を疑うのをやめてみましょう。
自分自身を昨日より少し大切にしてあげましょう。
そして、自分自身の価値を他の誰とも比較できない、この世界へのユニークな大切な贈り物だと認めてあげましょう。
あなたが人生で花を咲かせることを、あなたが信頼してあげて下さい。
あなた自身を信頼することは、神を信頼することだから。
神を信頼することは、人生で恩恵と幸運を受けとることだから。
LOVE&VISION
栗原英彰